公演・イベント概要
- 日時
- 2024年11月21日(木)19:00 開演
- 会場
- 北館 中ホール(全席指定)
※チケットは完売しました。
一般4,500円
友の会4,000円
友の会グリーン3,500円
25才以下1,000円
●7月3日(水)
友の会 web/10:00~
●7月10日(水)
友の会 窓口・ネット会員/10:00~
友の会 電話/14:00~
●7月18日(木)
一般 web 窓口/10:00~
一般 電話/14:00~
高槻城公園芸術文化劇場
072‑671‑9999(10:00~17:00)※月曜休館(祝日をのぞく)
独調「源氏供養」
今年の高槻明月能は、NHK大河ドラマ「光る君へ」にちなんで、「源氏物語」と作者の紫式部にゆかりの演目が並んでいます。能には「源氏物語」を題材にした曲が多くありますが、本曲は唯一、紫式部が主人公です。生前、「源氏物語」を書き、その供養をしなかったため死後も苦しみ続ける紫式部の霊。巻名を織り込んだ美しい名文から「源氏物語」に通底する無常観が浮き彫りにされます。なお、「独調」とは、能の囃子の小鼓、大鼓、太鼓という打楽器の演奏とシテ方の謡で演じられる形式。片山九郎右衛門の謡、林吉兵衛の小鼓で、情趣に富んだ演奏を聞かせてくれるでしょう。
狂言「因幡堂」
狂言にはさまざまな夫婦が登場します。夫より妻の方が強くて口うるさいパターンが多く、狂言では「わわしい女房」と呼ばれています。「因幡堂」に出てくる夫婦もどうやらそのようです。大酒飲みの妻に愛想をつかした夫は、里に帰った妻に離縁状を送りつけ、新しい妻をもらおうと京の因幡堂の薬師如来に願かけに出かけます。夢見に、西門に行くようお告げを聞いた夫が大喜びで行ってみると、ひとりの女性が立っていて―という展開です。終盤のどんでん返しがおもしろく、夫を勤めるシテの独演も見どころです。因幡堂は現在の京都市下京区に現存するお寺で平等寺とも呼ばれ、狂言にしばしば出てきます。配役は、夫に狂言はもとより映像、演出など幅広く活躍する野村萬斎、妻に長男の野村裕基。親子共演も楽しみです。
能「葵上 梓之出 空之祈」
「源氏物語」には光源氏をめぐる多くの女性が出てきます。ひときわ印象深い女性こそ、光源氏の年上の恋人、六条御息所ではないでしょうか。前の皇太子妃という高貴な身分、美貌と教養を兼ね備えた御息所に、若き日の光源氏は夢中になります。しかし、光源氏が葵上を正妻に迎え、子を宿すと、次第に足は遠のいていきます。御息所は嫉妬と恨みのあまり生き霊となって葵上の枕元に現れ、さんざんに打ち据えるのです。鬼の形相となるほどの女性の嫉妬のすさまじさを能の美に昇華させた曲といえるでしょう。現代にも通じるテーマでもあり、能のなかでも屈指の人気演目のひとつです。「梓之出」の小書き(特殊演出)では巫女の梓の弓の音色に引かれ御息所の霊が姿を現します。小書きの効果で呪術性が強調されます。また、鬼となった御息所が横川小聖の祈祷と闘う場面では、「空之祈」の小書きで、小聖が御息所の霊を見失い、空に向かって一心に祈ります。シテの六条御息所に片山九郎右衛門。気品のなかにも、われ知らず生き霊となってしまう御息所の悲しみをも描き出してくれるでしょう。
※文中の敬称は略させていただきました。(文/亀岡典子)
・未就学児の入場はご遠慮ください。
・チケット完売の場合、当日券は販売しません。
・団体割引(一般10枚以上)については、高槻城公園芸術文化劇場まで。
・車椅子席/補助犬の同伴をご希望の方は、窓口・電話にてお問合せください。